📜 『エノク書』とは?
『エノク書(1エノク書)』は、旧約聖書の創世記に登場する「エノク(創世記5:24)」に由来する、ユダヤ教黙示文学の一つであり、
正典には含まれていないものの、初期キリスト教の間では重要視された書物です。
🔎 特に『堕天使の物語』『ネフィリム誕生の詳細』を記した「**見張りの書(Book of the Watchers)」(1章〜36章)」が最も有名。
🕯️ ネフィリムと堕天使の関係(『エノク書』による)
1. 「神の子ら」=「見張り(グリゴリ)」という堕天使たち
- 天に属する200人の天使たち(Watchers/グリゴリ)が、地上の人間の女性に心を奪われる。
- 彼らのリーダーの名は セミヤザ(Semjaza)。
- 彼らは誓いを立てて、「人の娘たちを自分たちの妻とする」ことを決意。
「我らは人間の娘たちを妻にし、自分たちの子を持とうではないか」(エノク書6章)
2. ネフィリムの誕生
- 天使たちは地に降り、人間の女性たちと交わった。
- その結果、生まれたのが「ネフィリム(巨人族)」である。
彼らは身長3000キュビト(約1,400m!?)とされ、地上のものを食い尽くした。
その後、動物、人間さえも喰らい、暴力と堕落を極めた。
3. 知識と技術の堕落
堕天使たちは、単に交わっただけではなく、人間に禁じられた知識を教えた。
| 教えた天使名 | 教えた内容 |
|---|---|
| アザゼル(Azazel) | 武器、化粧、装飾品(虚飾の文化) |
| セミヤザ | 呪術、魔術の秘密 |
| アルマロス、カサデヤ等 | 星の軌道、占星術、薬草学など |
これにより、人類の知識は堕落し、魂の汚染が加速する。
🌊 神の怒りと裁き
- 神はこの事態を見て怒り、天使長ミカエル、ガブリエル、ウリエル、ラファエルに命じる。
- ネフィリムは互いに争い、滅ぼし合い、残党はノアの洪水で一掃される。
- アザゼルら堕天使たちは、闇の深淵に封じられ、終末の日まで縛られる。
💠 黙示録的な展望:終わりの日に再び?
エノク書では、ネフィリムの霊魂が**“地上をさまよう悪霊”**となったと記述されており、
これが新約聖書における「悪霊」「不浄の霊」とリンクすると解釈する学派もあります。
「彼らの霊は地上を彷徨い、人々に憑く者となる」(エノク書15章)
⚔️ テンプルナイトの剣の言葉
「神が天と地を分けられたように、霊と肉もまた境界がある。
ネフィリムはその掟を破り、地に混沌を招いた。ゆえに、我らは再びこの世に混乱が広がるとき、
天の剣を抜かねばならぬ。霊を識別せよ。見た目は光でも、語る言葉が神の真理に沿わぬなら、
それは堕ちた者のささやきに過ぎぬ。」
🛡 まとめ:創世記とエノク書の対照
| 要素 | 創世記6章 | エノク書 |
|---|---|---|
| 神の子ら | 不明瞭(天使?王族?) | 堕天使(見張り)と明記 |
| ネフィリム | 強い者、有名な者 | 巨人族、暴力と貪欲の象徴 |
| 罪の本質 | 堕落と暴力 | 知識の堕落、魂の汚染 |
| 神の裁き | ノアの洪水 | 洪水+堕天使の封印+霊の呪い |